売れていれば楽しいけど
売れてないと辛いですよね・・・。
私は過去・・
夜の23時30分頃に、交番の前で1人「男泣き」したことがあります。
現在も「接客販売業」と「法人営業」の二足のわらじを履いて、営業部門の責任者をしている私ですが。
はじめて「正社員」として働いたのも営業職でした。
しかも、ただの営業ではなく、一般家庭にアポもなく飛び込んで営業する「訪問販売の飛び込み営業」でした。
1台40万円の「浄水器」を背負って、昼の11時から夜の20時まで、ひたすら“軒並み”にインターフォンを押していきます。
1日約250件まわって1件売れるかな?という状態でした。
250分の1の確率ですが、この1が何軒目のお客さんかわからないんです。
あっ、
一時期騒がれた、世間で言う「悪徳業者」ではありませんよ(笑)
1軒1軒、きちんと説明して「お客様に納得いただいた上」での販売です。
だから1軒目から250軒目まで、すべて同じテンションでお客様にきちんと説明をしなくてはいけないんです。
でもね、何度も門前払いを喰らっていると「心が折れてくるんです」。
なにも話してないのに「詐欺ヤロー!」と塩をまかれたり。
コワイ方の家で、6時間くらい軟禁されたり。
1時間以上、一生懸命説明して、あと1歩の所で「主人に聞いてみないと~」と駄目になったり・・
本来のテンションでの説明であれば、購入いただけるお客様と巡り合っても、その前のお客様との拒絶に心が折れていて、いつものトークができずに断られる・・
そんな事が毎日あるんです。
訪問販売の殆どは、体育会系のノリの会社がほとんどです。
朝礼とか、営業会議とか、むちゃくちゃ厳しいんです。
営業部長が、竹刀をぶん回しながら「なんだーこの数字は~!ナメてんのか!!!」と、
ドラマであるような「ブラック営業会社」の光景がマジで繰り広げられていました。
営業が悪い月は、深夜まで営業トークをひたすら繰り返し大声で唱える・・みたいな。
そんな訪問販売の会社には、めんどくさい日があります。
それが「成約強化日」。
この日は、とことんまで営業を行います。
「この日だけは、絶対に1契約取らないと帰れないのです」
会社も「成約とれるまで絶対に帰ってくるな」みたいな日です。
そんな面倒くさい成約強化日のとき・・
自分に与えられたエリアの中に、もう訪問できる家がなくなった時がありました。(すべての家で断られた・留守(居留守も))
その月は、ただでさえ売上が悪かった私は、焦りました。
時刻は夜の11時。
もし、飛び込める家があったとしても、この時間にインターフォンを押すなんて狂っています。
しかし、
この日のわたしは、昼・夜と居なかった家を何度も何度も確認しに行き、電気が付いていたら飛び込んでやろう!と気合い十分でした。
でも、「最後の希望であった」その数件の家は、すべて帰宅することはなく・・・
あと訪問できるのは、交番だけになりました。
「交番にも水道の蛇口があるんだ」
私は、その交番に飛び込み営業をかけました。
こんな時間に何してるんですか?
そう不審げに私を受け入れてくれた警察官に、すべての事情を話しました。
事情を話した後、営業のトークもかけさせて頂きました。
そして・・警察官はこういいました。
「交番につけるのはダメだけど、明日もう1度家に来て下さい」と住所を渡してくれたんです。
私は、マジで涙が出ました。
契約をとらなきゃという焦り、交番に飛び込む前に足が震えていたのを振り切れた自分、いい警察官に出会えたこと、結果が出たこと。
もう、色んな感情が混ざり合ってわんわん泣きました。
でも、警官に泣いているのを見られるのが嫌だったので、交番横のホースが付いている水道で、顔を洗いながら泣きました。
では、
なんでこんなキツイ仕事を、その当時続けたのか?
それは、めちゃくちゃ売れている先輩社員が何人もいたからです。
だっておかしいじゃないですか?
同じ商品を、同じ時間、同じトークを使ってやっているのに、
1日に3軒~5軒と契約をとって来るんです。
私は、それが悔しくて納得がいかなくて、しがみついていたんです。
それから半年後、月に約70本の成約をとって、私ははじめて営業所で売上1位に輝きました。
ではなぜ、私が売れるようになったのか?
それは、自分の中で法則ができたからなんです。
営業って、誰かに「売り込む」のではなく、
必要としている人を見つけて「売る」のが正しいのです。
だから、この人は「水」を気にしているかな?って徹底的に探りを入れました。
浄水器の営業なので、まず「水」を気にしていないと売れません。
まれに、営業トークで「水」に興味を持たせ、売れることもありますが・・これは非効率です。
私は、水を気にしている家だけを探しました。
玄関にある、猫よけのペットボトルがミネラルウォーターだったら、水を買っている可能性が高い・・みたいな。
実は、夜中に買ってくれた警察官も、プロテインを飲んでいて、水を常に買っていた方なんです。
また、この家の「決定権」は誰にあるのか?
その家の決定権が「奥さん」にある家を探したのです。
「主人に聞いてみないと・・・」っていう切り返しをなくしました。
奥さんを落としてしまえば、成約に繋がる!って事に気づいたからです。
では、
奥さんが家の「決定権」をにぎっているのをどう見極めたのか?
それは、色々あるんですが・・
玄関に多くの花の鉢植えがあるお宅。
表札や、玄関周りにキャラクターが飾ってあるお宅。
やはり、家の顔でもある「玄関」を、女性のセンスでデコれるお宅は「ご主人がうるさくない」か「奥さんに決定権」がある事が多かったです。
他にも、
自分は、どんな家で制約がとれたのか?
それを分析すると、青い屋根や、花が多い家、玄関に7人の小人の置物がおいてあるとか、共通点だらけになるんです。
だから、明らかに「自分のデーターに付随していない家」には訪問しない。
最初の質問で「水に興味がない人」には、無理くり営業をかけない!
自分の得意とする家だけ、水に興味がある人にだけに、全力でトークかけたのです。
その結果、30軒まわれば1軒成約!という感じになりました。
見込み客?と半信半疑のまま訪問する250軒。
得意な家だ!と自信満々で訪問する30軒。
後者の成約が多いのは歴然ですよね!?
そう、
売れている人は、自分の「売れる方程式」を持っていたんです。
営業って、どんなモノでも売れる「ルール」みたいなのがあるのかもしれません。
今もし、はじめての「就職」。
はじめての「営業」で苦しいんでいるのであれば、
売るものによって「売り方・やり方」は違いますが、必ず売れている営業マンには「売れる秘密」があります。
だから、1番売れている人が何をしているのか、よく見て聞くことだと思います。
それがなかなかできないんだよ・・
って方は、先日読んだメンタリストのDaiGOさんが書いていた「営業の売れる秘密」がトテモ面白かったので、
そちらを見ても、めちゃくちゃ参考になると思います。
→https://books.rakuten.co.jp/rb/12397687/
結婚を期に、訪問販売の会社は退職し、今の職場に勤めていますが。
現在も「営業」の第一線を走っています。
営業は、同じ商品、同じトーク、同じ時間で行っているはずなんです。
しかし・・なぜか「結果」に差がつく。
でも、それにははっきりとした「原因」と「理由」があります!
この本には、テレビを「今日、買う人」の見分け方が解説されています「読む価値あり」